形成外科は1993年の当院開設以来17年が経過しました。当初は大学からの出張医による外来診療からスタートし、現在では常勤医2名で年間500件程度の手術をこなすまでになりました。 形成外科は特定の臓器の病気を治療対象とする外科ではなく、全身のあらゆる部位の異常や形態変化を治療対象としていますので、他の診療科と多くの境界領域を持っています。そのような広い当科の専門領域を分けると大きく二つに分けることができます。一つは、組織の異常、変形や欠損などの「疾患」を治療対象とする「再建外科」であり、もう一つは、疾患とはいえないまでも、微妙な形状変化による醜状を治療対象とする「美容外科」です。再建外科は「生まれつき、またはけがや癌などで変形したり失われたりした体の表面や骨の異常を、機能の回復のみならず形態も正常に近い状態に再建し、QOLの向上に貢献する」専門領域です。また、美容外科は「客観的には病気と認められない細微な形態変化を外科的に修復して、生活の満足度を向上させる」専門分野ともいえます。当院では、手術治療は保険診療の範囲内で対応しておりますが、美容外科に関するご相談も承っております。また、レーザーによるシミなどの治療も行っております(保険適応外)。
|
|
|
| 眼瞼下垂症: | 加齢により徐々に瞼が下がり、ものが見えづらくなったり肩こりがおこったりします。高齢者ではなくても、顔面神経麻痺やコンタクトレンズの長期装用によって起こることがあります。これらは手術治療により改善させることができます。 健康保険適応です。 |
| 腋臭症: (わきが) |
美容外科で取り扱う疾患の一つですが、アポクリン腺の除去手術は健康保険を適応して治療することが可能です。 |
| 陥没乳頭: | 授乳障害、乳腺炎の原因となる陥没乳頭も健康保険を適応して手術が可能です。 |
2005年よりロングパルスアレキサンドライトレーザー装置を導入し、良性色素性皮膚疾患(シミ、ソバカスなど)の治療を行っています。照射は予約制のレーザー外来で行っていますが、相談などは一般外来でも受け付けております。
8.フットケア
糖尿病や動脈硬化、静脈瘤による下腿潰瘍の治療、およびそれに至る皮膚のトラブルの予防を行っております。重篤な症例では、北海道大学形成外科関連病院との連携で治療を進める場合もあります。また、巻き爪(陥入爪)をその程度により、ガーター法、パッキング、ワイヤー矯正(保険適応外)により手術なしで治療しています。
変形が高度な場合には手術治療も行います。
手技に関して
形成外科はほかの診療科ではカバーしきれない高度な手術手技を特徴として分化してきた診療科です。
| 縫合: | 単に縫合するだけでなく、皮下・真皮縫合を行い瘢痕をより細く目立たなくするとともに、縫合糸によるムカデの脚状の瘢痕がつくのを防ぎます。さらに皮膚の緊張の方向、色調、整容的に目立ちにくくするデザインでの皮膚切開を行います。 |
| 植皮: | 皮膚の移植による再建方法で、皮膚の色調、生着のしやすさ、採皮部の犠牲を少なくするように手術の計画をします。 |
| 皮弁: | 皮膚を血管や皮下組織ごと移植します。これにより正常に近い再建を可能にしています。 |
専門外来
形成外科は診療科自体が高い専門性を有しているため、すべての初診の患者様は一般外来で結構です。処置が多く一人当たりの診療時間がかかるため、予約紹介患者様は原則的に認定専門医が対応します。
| レーザー外来: | 毎週水曜午後(完全予約制)レーザー照射による治療効果が見込める良性色素性皮膚疾患の患者様を対象としています。治療の相談は一般外来で行います。 |
手術件数
スタッフ、病床ともに少ないながら、形成外科の対象疾患のほとんどに対応しています。クリニカルパスの導入や、術式や創部のドレッシングの工夫により入院期間がなるべく短く済むよう、患者様の負担軽減に心がけています。
(文責:大澤昌之)
医師紹介
| 役職 氏名(カナ) | 卒業 年度 | 経歴 | 学会認定資格 |
|---|---|---|---|
| 主任医長 大澤 昌之 (オオサワ マサユキ) |
H10 |
・北海道大学病院 |
・日本形成外科学会専門医 |
| 医員 藤田 宗純 (フジタ ムネズミ) |
H17 |
・苫小牧市立総合病院 |
|
|



