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~認知症と共に生きる時代の意思決定支援~

2025年7月17日、認知症ケアリーダーを対象に、「その人の「選ぶ力」を信じるケア~認知症と共に生きる時代の意思決定支援~」のテーマで研修会を実施しました。
講師には、北海道医療大学 看護福祉学部の内ヶ島准教授をお迎えし、認知症基本法が示す「共生社会」の理念、意思決定する力の理解、
意思決定支援の基本的な考え方について講義いただきました。
認知症基本法は、認知症の人が尊厳と希望をもって生活できる共生社会の実現をめざし、
一方的な「支援」から相互の「支え合い」と尊重へと、社会の考え方を転換させることを重視しています。
特に意思決定の支援と権利の保護が重要な施策として挙げられており、
「希望大使」として認知症当事者が積極的に自らの経験や視点を発信する「希望宣言」は認知症の人が単に支援を受ける存在ではなく、
社会を共に創造していく主体であることが明確に示されています。
講義では、認知症基本法が示す理想と介護現場が直面する困難なコミュニケーションとのギャップにもふれ、
変化は徐々にすすむものであり、その変化を手動する「きっかけ」となることが私たち専門職に期待されている、と話されました。

後半のグループワークでは、施設に入居されている方のACPについて、本人を尊重した意思決定支援を最後まで行うために
ケアチームとしてどのように本人、家族に声をかけ、対話を進め、多職種で連携していけばよいのか話し合いました。
本人中心の意思決定支援を実現するためには、ガイドラインの理解と活用、チームによる協働、本人視点の徹底が不可欠です。
日常生活の中での小さな選択や対話を大切にし、支援者自身も学び続ける姿勢が求められています。

今後も、法人全体で意思決定支援の視点を大切にし、認知症のある方の“その人らしさ”に寄り添う支援を進めてまいります。

認知症と共に生きる時代の意思決定支援

認知症と共に生きる時代の意思決定支援

認知症と共に生きる時代の意思決定支援

認知症と共に生きる時代の意思決定支援

Posted in Topics at 2025.07.29