寝るときの皮膚の問題について

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介助量の多い利用者さんを介助する場合、座った状態から寝ていただく際や、立っている姿勢から座る際に注意しなくてはいけないことのひとつに、背中やお尻の皮膚の問題があります。ギャッヂベッドを使用されている方は、上半身を上げ下げする度に、背中の皮膚が引っ張られ、本人にとって苦痛となると同時に床ずれなどの皮膚のトラブルに つながる危険性があるため、その都度“背抜き”といって引っ張られた背中の皮膚を開放してあげる必要があります。それと同じようなのことが、座った姿勢か ら寝かせる際(臥床時)にも起こりがちです。座っている姿勢から寝ていただくときには、かなり注意深く丁寧に介助しても、多くの場合背中の皮膚が片側に引っ張られ、捩れます。一見まっすぐに寝ている ようでも、人によっては背中の皮膚が引っ張られる苦痛から逃れるために徐々に左右非対称な姿勢になりやすいですし、全く動けない人にとってはその状態から 逃れられないため、その苦痛にずっと耐え続けなければなりません。私たちがしなければならないのは、背抜きのときと同様に引っ張られた背中の皮膚を正しい位置に戻してあげるということです。その方の身体をほんのちょっとだけ持ち上げて片方に引っ張られた皮膚を元の位置に戻してあげます。

私たちのちょっとした援助があるか無いかで、その方が安楽に寝ていられるか、苦痛を受け続けながら寝かされているかの大きな境目になります。無題[1]

お問い合わせ

介護老人保健施設コミュニティホーム白石リハビリテーション部
作業療法士:福島雅弘Eメール:chsreh@keijinkai.or.jp

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