唾液のお話
人間の唾液腺には、左右一対の耳下腺、顎下腺、舌下腺の3大唾液腺と唇、頬、口蓋、臼歯、舌の粘膜に散在する小唾液腺とがあります。
耳下腺と顎下腺は漿液性唾液(サラサラ唾液)が、舌下腺は粘液性唾液(ネバネバ唾液)が主となります。安静時唾液の70%は顎下腺から、25%は耳下腺から、残り5%は舌下腺から分泌されます。
加齢に伴って漿液性唾液は徐々に減少し、唾液腺に萎縮や脂肪化が起り、機能が衰えて漿液性唾液の減少がみられるようになります。それで年を取るにつれて、唾液が粘るようになるのです。
この粘った唾液が多くなると痰(たん)の切れが悪くなったり、食べ物を飲み込んだときにうまく食道に流れないでムセてしまうことがあります。高齢者が出来るだけ水分を多めに取るように言われるのは、これらも理由の一つなのです。特に暑い日は唾液が粘っこい状態となりやすいので、多めにに水分を摂りましょう!