ウェルニッケ失語について

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― コミ白リハビリお役立ち講座・失語症 その5 ―

ウェルニッケ失語について

ウェルニッケ失語について

ウェルニッケ失語は別名“感覚性失語”ともいわれています。話し方は滑らかですが、言い間違いが目立つ発話で、特に聴いて理解することの障害と真似して言うことの障害を特徴とする失語症です。以下、ウェルニッケ失語の特徴を機能別に記します。何れも病巣の大きさや重症度によって程度の差があることをご了承ください。

ウェルニッケ失語の症状

・話すこと

自発語は流暢で多弁であり、メロディーも抑揚も保たれていますが、言い間違いが顕著で、支離滅裂語となることもあります。話す内容は質問や状況に合わないことが多く、発話量のわりに内容が伝わらない場合もあります。急性期などではしばしば多弁を呈することがあります。

・聴いて理解すること

聴覚的理解障害(相手の話を聴いて理解することの障害)はウェルニッケ失語の中核症状です。言葉そのものの理解は障害されても状況判断や推測などは保たれていることが多いので、ゆっくり話しかけながらジェスチャーを加えるなど、コミュニケーション方法を工夫することによって理解可能となる場合も多いです。

・真似して言うこと

真似して言うことは極めて困難です。失語症の回復段階でも難しい場合があります。

・読んで理解すること

読んで理解することも重度に障害されていることが多いです。

 ・書くこと

なぞり書きや模写は可能な場合が多いですが、自発的な書字は自分の氏名も困難となることもあります。リハビリ図[1]

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