【リハビリお役立ち情報Vol.5】誤嚥を防ぐ『トロミ水』の基礎知識と選び方
こんにちは。コミュニティホーム白石 リハビリテーション部です!
今回のリハビリお役立ち情報は、食事や水分の飲み込みを助ける「トロミ」についてご紹介します。
○なぜ「トロミ」が必要なのでしょうか?
私たちにとって身近な「お水」や「お茶」。
実は、これらのようなサラサラとした液体は、飲み込む力が弱くなった方にとって非常に難しい食品です。
液体は口から喉へ流れるスピードが速いため、喉の蓋が閉まるタイミングが間に合わず、気管に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」を引き起こしやすいのです。
飲料にトロミをつけることで、液体がまとまりやすくなり、喉を流れるスピードがゆっくりになります。
その結果、飲み込むタイミングがとりやすくなり、誤嚥のリスクを減らす効果が期待できます。
○トロミの濃さ(段階)について
トロミと一言で言っても、その濃さは大きく分けて3つの段階があります。
1. 軽度トロミ(薄いトロミ)
状態: スプーンを傾けると、スッと流れ落ちる程度です。
飲み心地: ストローでも容易に吸うことができます。
2. 中度トロミ(中間のトロミ)
状態: スプーンを傾けると、とろとろと流れ落ちる程度です。
飲み心地: 細いストローで吸うには、少し吸引力が必要です。
3. 重度トロミ(濃いトロミ)
状態: スプーンを傾けても形が保たれ、ポテっと落ちる程度です。
飲み心地: 細いストローで吸うのは困難です。スプーンですくって食べるイメージに近いです。
○導入にあたっての重要な注意点
「最近よくむせるから」といって、自己判断でトロミをつけるのは避けましょう。
大切なのは、その方にピッタリ合ったトロミを付けることです。
飲料などでむせるなどの心当たりがある場合は、必ず医師や専門職にご相談の上、適切な濃さのトロミ調整食品の使用を開始してください。
また、トロミ調整食品を使用する際は、製品の説明書をよく確認して正しくお使いください。
飲料の種類によってはトロミがつきにくかったり、トロミ調整食品の量が変わることもあります。
