【活動報告】涙と笑いの秋の収穫祭【コミ白農園だより】
夏の暑い差が残る時期から始まった、プランター園芸活動「コミ白農園」。
先日、ご利用者様と丹精込めて育ててきた野菜たちが、ついに収穫の時を迎えました。
成功も失敗も経験した、この活動の様子をご報告いたします。
植えたのは、二十日大根、ほうれん草、そして小カブの3種類。
ご利用者様にとっては、「お野菜は大きくなったかしら?」「今日はお水をたっぷりあげましょう」と、苗の成長を確かめるのが毎日の日課となりました。
晴れの日も、少し肌寒い曇りの日も、愛情を込めてお世話をする時間は、生活の中に新たな楽しみと彩りを加えてくれました。
順調に芽を出し、すくすくと育っているように見えた野菜たち。
しかし、ある日「緊急事態」が発生します。
なんと、青虫が大量発生し、楽しみにしていたほうれん草と小カブがほとんど食べられてしまったのです。
自然の厳しさに肩を落とすスタッフとご利用者様。
しかし、私たちは諦めませんでした。
虫の被害を免れ、力強く育ってくれた二十日大根を、なんとか無事に収穫しようと、より一層心を込めてお世話を続けました。
そして先日、ついに待ちに待った収穫の日を迎えることができました!
収穫できた二十日大根は、日光不足も影響したのか、少し小ぶりなものがほとんど。
さらに、本来なら20日で育つはずが、大事にしすぎたせいか収穫まで50日もかかってしまいました。
ですが、一つひとつ丁寧に土から抜き、泥を洗い流すご利用者様の手元は、まるで宝物を扱うかのよう。
「まあ、小さいけど真っ赤で可愛いねぇ」と、満開の笑顔が咲いていました。
今回の園芸活動は、単に野菜を育てるだけが目的ではありませんでした。
土に触れ、種をまき、日々の成長を見守る中で、指先の細かな運動や、季節の移ろいを感じる機会となりました。
また、「自分が育てている」という役割意識は、生活への意欲や自信に繋がります。
何より、野菜の成長をきっかけにご利用者様との会話が弾んだこと、そして収穫の喜びを分かち合えたことこそが、この活動における最大の「収穫」であったと確信しております。
この経験で得た学びと少しの悔しさをバネに、来春には、よりパワーアップした「コミ白農園」でリベンジを果たしたいと思います。
どうぞご期待ください!