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深部静脈血栓症 手稲渓仁会病院 循環器内科

特に下腿の深部静脈に血栓が生ずる疾患です。この血栓が血流に乗って肺へ流れ肺動脈が詰まると肺塞栓症となります。肺動脈が詰まるとその先の肺胞には血液が流れず、ガス交換ができなくなり生命に危険を及ぼします。

原因

Virchowの3主徴として静脈内層の障害、血液凝固能の亢進、血流速度の低下が関わります。血流鬱滞は脱水、感染、飛行機での移動(エコノミークラス症候群)、手術後などで長時間臥床していると起こることがあります。血液凝固能の亢進は抗リン脂質抗体症候群やDIC(播種性血管内凝固)などで起きます。

症状

下肢の深部静脈に血栓ができた場合は腫れ、痛み、熱感などの症状が現れます。腫れの部位は静脈の血栓で閉塞した箇所により異なります。血栓が飛んで肺塞栓を引き起こすと呼吸困難と胸痛などの症状が出ます。そのほか動悸、冷汗、チアノーゼ、静脈怒脹、血圧低下、意識消失なども生じます。

診断

カラードップラー超音波検査で下肢深部静脈の血栓を確認します。

治療

薬物を用いて血液を固まりにくくします。ヘパリンやワーファリンなどの凝固薬が用いられ、血栓の増大や再発を防ぎ、生命予後を改善します。重篤な血栓塞栓症には他の治療法が併用されます。

血栓が形成されてから48時間以内の場合であればウロキナーゼ、組織プラスミノーゲン活性化因子などの血栓溶解剤が用いられます。血栓を早期に溶解させ、循環動態を改善させます。ただ速やかな改善効果が得られる反面、重篤な出血を引き起こす危険性もあるため投与は重症例に限られるのが一般的です。

下肢静脈に浮動性の血栓を認める場合は、肺塞栓を予防するために下大静脈フィルターの留置を考慮します。血流に乗って移動する血栓を心臓に到達する前に捕らえることができ、肺塞栓を予防することができます。


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