暦のこと (3) 太陰暦
「太陰暦」は月の満ち欠けで暦を決めるものです。新月を「朔」、満月を「望」と呼び、「朔~朔」または「望~望」の一巡を「一朔望月」と言います。これが月の外観(満ち欠け)の1サイクルであり29.530589 日です。これを単純に12倍すると、太陰暦の暦上の1年は354.367068 日となります。大の月(30日)6回と小の月(29日)6回を組み合わせて 1年(354日)としました。単純に「大小大小大小大小大小大小」と並べると実際の月の満ち欠けに合わなくなるため、月を観察することで補正したと思われます。これを1月~12月~1月~12月・・・と繰り返していくと公転周期とずれていくので、季節がずれていきます。例えば日本でこれを採用したら、8月が真冬になったりします。月の形を何より重視し、季節の変化に拘らない暦といえます。イスラム圏は日常生活には太陽暦を用いるようですが、公式には「太陰暦」である「ヒジュラ暦」を使うそうです。

ヒジュラ暦では1年あたりに 354.367068-354=0.367068日の誤差が生じます。このため約3年に1回、閏日を挿入して1年を355日にしています。ヒジュラ暦における閏年です。より正確に言うと0.367068×30=11.01204 ですから、30年に11回の閏日挿入です。これは太陰太陽暦における季節の調整という意味合いよりも昼と夜の調整と言えます。中東は季節の変化が少ないため、次に示す太陰太陽暦のように季節の調整は必要なかったのでしょう。季節と暦の対応は約33年経ったら元に戻ります。

センター長 | No.37 札幌西円山病院リハビリテーションセンター   2019/09/01(Sun) 10:27:41
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