(1)腎臓病を早期に診断し適切な治療によって透析療法を回避することに全力を注ぐ
腎臓病はこれまで有効な治療法が少なく、「腎臓が悪くなれば透析がある」という考えのもとに適切な診断や治療が軽視されがちでした。しかし最近は完治を期待できる治療法も考案されてきています。たとえばIgA腎症は4割の方が透析が必要になるとされてきましたが、「扁桃腺摘出とステロイド療法」によって蛋白尿や血尿が消失する方も少なくありません。また治療が遅れると透析が必要になるばかりでなく致命的になる急速進行性腎炎も発症早期にステロイドや免疫抑制薬、血漿交換などの強力な治療で腎機能を維持することができます。このように腎臓病は早期の診断と的確な治療が非常に重要です。当科では腎生検入院(2泊3日)や食事療法を含めた教育入院(1週間)など腎疾患の早期診断と治療に積極的に取り組んでおり改善例や治癒例など症例も豊富です。また腎臓病には膠原病や呼吸器疾患、血液疾患、悪性疾患など各科専門医の診断・治療が不可欠は場合があり院内各科と連携し集学的治療を実践しています。
(2)腎臓病に高率に合併し予後やQOLを左右する循環器疾患の予防・治療を実践する
腎臓病が心血管疾患の強い危険因子であることが世界的に注目されています。腎機能や尿検査に異常があると腎臓だけでなく心臓も病気になりやすいのです。当科のスタッフは循環器疾患の診療にも精通しており循環器科と連携しながら腎臓病に合併する心血管疾患の予防や治療を実践しています。
(3)透析が回避できない場合には安全で質の高い透析療法を提供する
様々な治療をしても残念ながら透析が避けられない場合もあります(全国では毎年3万人があらたに透析を始めています)。透析が必要な患者さまには安全で質の高い透析療法を提供し、特に透析にともなう症状や予後に強く影響する循環器疾患の治療に力を注いでいます。

