症例は427例で、女423例(99.1%)、男4例(0.9%)、年齢は28~96歳、平均56歳でした。
病期別には0期4例(0.9%)Ⅰ期120例(28.1%)、ⅡA期196例(45.9%)、ⅡB期29例(6.8%)、ⅢA期15例(3.5%)、ⅢB期30例(7.1%)、Ⅳ期32例(7.5%)でした。また、病期に該当しないものが1例ありました。
術式は1992年までは非定型的乳房切断術を標準術式としましたが、1993年より乳房温存術式を積極的に取り入れています。最近の3年間では乳房温存52例(47.7%)に対し乳房切断57例(52.3%)であり、ほぼ半数づつで推移しています。
また、進行度に合わせて、ホルモン療法、化学療法、放射線療法を施行しています。
427例中消息不明例は10例で、予後追跡率は97.7%でした。他病死を除く評価症例の病期別累積5年生存率は0期100%、Ⅰ期98.8%、ⅡA期94.5%、ⅡB期84.3%ⅢA期64.1%、ⅢB期84.8%、Ⅳ期28.0%でした。
2000年9月に乳癌取り扱い規約が大幅に改訂となり、今回の病期分類は新TNM分類にしたがい再分類後3年目の成績です。この分類は臨床分類であり、予後を正確に反映するかどうかは今後さらに検討が必要と考えられます。
リンパ節転移陽性例や進行病期症例ではCEF、CAFを中心とする化学療法、ホルモン療法、放射線療法が施行されており、Ⅳ期症例でも各療法の組み合わせにより、かなりの予後が期待できるものと考えられます。
また、乳房温存例の手術成績も良好で、ⅡA期の累積5年生存率は91.8%で切除例の95.4%の比べ、やや低下していましたが、有意な差ではありませんでした。今後観察期間が長くなると、変化する可能性が考えられました。