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研修プログラムの歴史
1997年4月に手稲渓仁会病院は一年間の準備期間の後、厚生省臨床研修病院の指定を受けました。
2001年からは北米ピッツバーグ大学医療センター(UPMC)の総合内科との提携による3年間の総合内科系プログラムが導入されました。2002年から外科系プログラム、翌年からは小児科プログラムが導入され、さらに順次麻酔科、病理、放射線か、家庭医療、救急医療コースが導入されました。しかし、大学卒業の時点でこのような多くの専門コースへの志向は必ずしも十分には出来にくいことから、2012年度は3年間の総合内科系、外科系、小児科系と、2年間コースの4コースに改変します。初期研修の最初の2年間はコース間の差が少ないことから、内科、外科、小児科以外を将来の進路と考える研修医はこの2年間コースで初期研修を終えるとともに、この間に将来の進路を決定し、その進路に合致するようでしたら当院の後期研修医として応募していただく予定です。
臨床研修の考え方
私が大学を卒業した頃の研修は、卒後直ちに大学の医局に入局し、その医局の専門分野の教育が中心であったことから、もっと広範囲で医療の基礎となるような教育を受ける機会は限られていました。大学での医療は専門各科が揃っていることから、問題は少ないのかもしれませんが、わが国で展開されている医療の現状は必ずしも自身の専門分野の知識や技術で事足りているわけでは有りません。また、複数の疾患を有する患者や専門各科の境界領域にある疾患も少なく有りません。このような医療の現状に対応するため、まずは医療の基礎を固め、プライマリケアが出来る医師を育成することが必須であり、2004年に初期臨床研修が義務化されました。
また、当院がUPMCと提携した臨床研修を求めた背景には、手稲渓仁会病院の目的や将来展望にあった医療を行なうためには医師臨床研修の長い歴史が在り、その制度の検証・改善がなされて来た北米式卒後臨床研修制度導入が必須であると考えたからです。世界的にも、北米で教育を受けた医師が医療の質の向上に貢献していることが明らかです。
医療の将来を担う若い研修医達の、臨床研修の大きな目標の一つは質の高い総合診療を身につけることであり、手稲渓仁会病院の初期臨床研修はこの様な全人的・包括的医療を実践できる優秀な臨床医を育成することを目指しています、研修医は主体的に、各種の疾病を持つ患者の診療を直接担当し、指導医との共同作業で最良の診療を確立するために、専門の枠内にとらわれず、幅広い分野での知識と技術や、医学・医療における最新情報の収集能力を習得し、医療科学と医療倫理の両立を目指し、医師としての人格と総合的診療能力を身につけることを目標としています。この様な初期研修を積み上げた後に、専門診療に進んでもらうことを目指し、そのために優秀で熱心な指導医に恵まれ、研修に専念できる環境の整備に力を入れています。
総合臨床研修部長
浦 信行