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手稲渓仁会病院 循環器内科

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肺梗塞(肺塞栓、肺動脈血栓塞栓症) 手稲渓仁会病院 循環器内科

どんな病気でしょうか?

人体を流れる血液は、心臓(左心室)から動脈を通って全身に酸素や栄養などを届けたあと、二酸化炭素や老廃物などを受け取り静脈を通って心臓(右心房→右心室)に戻り、そこから今度は肺へ行く動脈(肺動脈)を通って肺へと送られ、そこで二酸化炭素を捨て酸素を取り込んでから心臓へと戻る静脈(肺静脈)を通って心臓(左心房→左心室)へと戻り再び全身へと送り出され、絶えず循環しています。
肺梗塞は、こうした血液の循環経路の中で肺動脈の部分に血栓が詰まって起こる病気です。

心臓(左心室)→動脈→全身→静脈→心臓(右心房→右心室)→肺動脈→肺→肺静脈→心臓(左心房→左心室)→
原因は何でしょう?
肺梗塞を起こす血栓は全身から心臓に戻ってくる静脈内にできたもの(静脈血栓)が、血流に乗って心臓(右心房・右心室)を通り過ぎて肺動脈まで流れて来ます。
血栓は足の静脈にできるものが量も多くて重大な問題となりやすく、病気や怪我で寝たきりの状態が続いたり、長時間座ったまま同じ姿勢を続けた時などに足の静脈の血流が滞るとできやすくなります。水分補給が足りない時や、癌などの悪性腫瘍がある場合、肥満や血栓ができやすい体質などでは特に注意が必要です。
どんな症状が出ますか?
肺動脈が詰まって肺の血流が減るので、呼吸をしても酸素が十分取り込めなくなって息切れ呼吸困難が起こります。一度に詰まる血栓の量が多いとこれらの症状も突然でしかも強くなり、肺の血流が減ると肺から心臓(左心房・左心室)を通って全身の動脈に回る血液も減るために血圧が下がってショックとなり、失神したり時に突然死することもあります。その他、胸痛血痰発熱などを伴うこともあります。
どんな検査が必要ですか?
造影剤を使ったCT検査で肺動脈の血栓を見つける方法が最も一般的です。その他心臓エコー検査や各種血液検査、必要に応じて肺動脈造影(カテーテル)検査も行って病気の重症度を評価します。
どんな治療が必要ですか?
肺動脈に詰まった血栓を溶かす治療(血栓溶解療法)やカテーテルで吸い出す治療(血栓除去術)、カテーテルで破砕して溶けやすくする治療(血栓破砕術)、新たに流れてくる血栓ができにくくする治療(抗凝固療法)、既にできている大量の血栓が一気に肺動脈へと流れ込まないように心臓の手前の静脈で血栓を堰き止める治療(下大静脈フィルター留置)などを重症度に応じて使い分けたり併用したりします。
ショックが長引く最重症の場合には全身の血液循環や呼吸を保つために人工心肺装置人工呼吸器が必要となることもあります。

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